2015年06月08日

絹更月怪異録~摩楼館怪奇事件簿~(澤村有希)

九段下の裏通りにあるレトロな喫茶店「摩楼館」を舞台に、フリーライターが喫茶店主に取材した怪異を語るというもの。

語られる怪異は実話・・・なのかな、どうなのかな?”カフェを舞台にした新感覚の実録怪奇譚”ってことだから実話なのかな。そこら辺がちょっとよく分からなかったんですが、どっちにしろ全然怖くなかった;;;文章がイマイチ合わなかったというのもあるんでしょうけど、恐怖が全くと言っていいほど伝わってこなかったんですよねぇ。夜に読んじゃいけない、旅先のホテルでも読んじゃいけないと思って、最初は銀行の待ち時間に読み始めたんだけど、そんな心配り(笑)は必要なかったです。途中からは夜、自分の部屋で読みました。ちょっとは恐怖を感じるかなぁと思ったんだけど、それはもうね、全くの杞憂でした。

ひとつ良かったのは、喫茶店で提供されるお料理や飲み物がおいしそうだったこと。サンドイッチとか珈琲とか、その他にも食欲を刺激されました。ただ、この作品では、そういう記述がちょっと浮いてたかなぁと思ったんだけど。”怪奇譚”にはおしゃれすぎたような気がします。




(2015.06.03 読了)






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ラベル:読書 著者(さ)
posted by すずな at 14:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブルースカイ(桜庭一樹)

随分前に購入したものの私の部屋で積読本の山に埋もれたままになってた1冊。ようやく救出出来ました!良かったよーぅ。・・・と、喜ぶのは早い!まだまだ積読本の山はうず高くそびえておりますです。鋭意努力中であります、はい。


連作短編集。3部作になっていて、それぞれ1600年代のドイツ、近未来のシンガポール、現代日本の鹿児島が舞台。どのお話にも日本の女子高校生が登場する。

とにかく最初のドイツを舞台にしたお話が良かった。魔女狩りが起こったドイツの田舎町で祖母と二人で暮らす10歳の少女マリーが主人公。暗くどんよりとした雰囲気がね、もうね、堪らない。大好きだわーと思って読んでいたら、途中で「あれ?これって思いっきりSF!?」という出来事が起こり・・・。雰囲気は変わらなかったといえば変わらなかったんだけど、作品の印象がガラリと変わってしまいました。そういう意味ではちょっと残念でした。

それにしても、マリーの正体って、結局、分からずじまいだったんですよね。おまけに、この後のマリーがどうなったのか、そちらもとーっても気になります。そんな訳で、色々、消化不良って感じで何だかモヤモヤ。。。スッキリしたい!

そして、2作目、3作目はこれまたガラリと印象が変わってしまう。もうね、ちょっぴりどころじゃなく残念です。それぞれのお話は、それぞれの魅力があって面白かったのは面白かったんですよ。でもね、1作目のお話がすごく良かっただけに、がっかり感が拭えないです。

おまけに、3作目は現代日本の鹿児島が舞台。主人公の女子高校生が話す薩摩弁がびみょーに違和感でして。今時、女子高校生がこんな言葉使うかなぁ?と思ったり、そこは標準語なんだ!?と思ったりで、お話の内容よりも話し言葉が気になったしまったのでした。読み方を間違えた・・・。


この1冊として考えると、どうしても1作目が浮いてしまう。それだけ、面白く印象的だったともいえるけれど、3部作のバランスとしては、ちょっとどうかなと思ってしまいます。出来れば、1作目を最後に読みたかったような。。。




(2015.06.01 読了)




ブルースカイ (文春文庫)
文藝春秋
2012-05-10
桜庭 一樹

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ラベル:読書 著者(さ)
posted by すずな at 12:53| Comment(2) | TrackBack(2) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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