シリーズ6冊目。
今回は「太宰治」で、まるっと1冊の長編でした。
うわぁ、どっろどろー;;;と、思わず辟易しちゃくらいに、人間関係が入り組んできて、それがまたドロドロで・・・。ホント凄いわ。どの人とどの人がどういう繋がりだったのか、頭の中を整理しなくちゃいけないような、そんな感じです。読みながら、必死になって頭の中で相関図を作りながら読みました。それにしても、1巻を読んだ時には、ここまで人間関係が入り組んでしまうとは思いもしなかったんですけどね。
そして、1巻とは随分と趣きも変わってきました。最初の頃は、古書店に持ち込まれる謎を栞子さんが、安楽椅子探偵のように紐解いていくという感じだったのに、ここ数冊は”謎解き”はあるものの、栞子さんと母親との対峙というかね、そんな内容がメインになってきてるような気がします。栞子さんと大輔くんのアレコレもですが、これはこれで楽しめるんですけどね。でも、なんというんでしょうか、最初の巻のようなイキオイみたいなものが感じられなくなってしまったような、そんな気がします。単に私の好みの問題なんでしょうけどね。
特にこの巻は、個人的にあまりの興味の無い太宰治がテーマだったこともあったし、犯人とかね、先が読めちゃったりした部分もあって、ミステリー的にもイマイチ楽しめなかった、そんな読書となってしまったのも大きかったかなぁ。ドロドロの人間関係とかね、そういうのは好きではあるんだけど、なんか、そっちでも楽しめたかったんですよねぇ・・・。「またぁ?そこもなの!?」みたいな、あと「おまえもか!」みたいな気分も無きにしも非ず・・・って感じかな。
・・・と、なんだかかなりの辛口感想になってしまいましたが。あと数冊で完結とのこと。どうか、スッキリとした気持ちで読み終われますようにと願うばかり。出来れば、最初の巻のようなワクワク感も味わえれば嬉しいなぁ。。。
(2015.04.05 読了)