2014年12月15日

バベル(福田和代)

日本にだけ蔓延したウィルス。それは、人間の言語に障害をきたし、場合によっては感染者との意思の疎通までが不可能になる。感染拡大を恐れた諸外国は日本との貿易・渡航を制限し、鎖国状態に陥ってしまう。日本政府は非感染者だけを収容する「タワー」を建設し隔離政策をとるが・・・。


ウィルスが猛威を振るい始めた頃とその後の二つの章で構成される。感染が拡大し始める最初の章は、いわゆるパニック物の様相で、これからどうなるのー!?とドキドキワクワクしました。が、その後が描かれる後半の章では、ちょっと失速気味だったかな。感染した恋人を探し続ける主人公の想いは切なかったけど。最初の章が感染拡大し始めたところで終り、次の章ではもうそのパニックは収束した世界が描かれているということもあって、上がったテンションの持って行き場がなかったというか・・・ね。あ・・・れ?という拍子抜けのような気持ちも味わってしまったのは、ちょっとだけ残念でした。



(2014.06.03 読了)





バベル
文藝春秋
福田 和代

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ラベル:著者(は) 読書
posted by すずな at 12:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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