ま、まさか高村薫さんが、こんな小説を書くとはーっ!!
・・・と、心の中で何度も何度も、何度も!叫びながら読みました。いや、ホントにビックリ!
私の中の高村さんって”硬質なミステリー小説を書く人”以外の何者でもなかったんですよね。そういう小説以外の作品もあるのかもしれないんだけど、私は読んだことがなくって。なので、あらすじを読んだ時は「え?高村さんって、あの高村薫さんだよね!?」と思わず疑ってしまいました(笑)で、「へ~こういうテイストの作品も書かれるんだ~」と意外に思いながら読み始めたのでした。
過疎の村を舞台に元村長、元助役、郵便局長、そしてキクエ小母さんという4人の老人たちが縦横無尽に駆け回る。ユーモア小説であり、ファンタジーあり、チクリとした風刺もありの連作短編集。
いやいやぁ~高村さんは、やっぱり高村さんでした。どういうテイストの作品を書かれても、高村節っていうんですか、それは健在。最初は、ユーモア小説と謳いながらも、なかなかの硬質な文章に戸惑ったんだけど、読んでいくうちにそんなことは気にならなくなっていきました。
キャベツが大行進したり、豚が光ったり、AKB48を彷彿させるようなタヌキのアイドルグループあり、最後には閻魔様まで登場してのドタバタ劇。それに4人の元気すぎる老人たちが関わると、もうね、どうにも止まらない、止められない(笑)高村さんらしからぬ突飛すぎる話に、最初はついていけないかも・・・と不安になったりもしたけど、読み進むごとに慣れてきて楽しめるようになりました。
と、そんな部分もありながら、今の世情をチクリとやるところはキッチリやってくれるという感じでして。そういう風刺がスパイスとなっていました。
でも、基本はユーモア小説。何も考えずにうははと笑っておしまい。そんな作品でした。硬質な高村作品を期待して読むとちょっと期待はずれかも。私は、そこそこ楽しめたけど、でも、やっぱりちょっぴり物足りなさも感じちゃったかなぁ・・・。面白かったのは面白かったんだけどね。
(2014.10.20 読了)
2014年11月05日
2014年11月03日
未必のマクベス(早瀬耕)
そのむかーし、「グリフォンズ・ガーデン」という作品を読んで、次作を心待ちにしていた作家さん。ようやく待ちに待った次作を手にすることができたんですが、まさか22年も待つことになるとは・・・(笑)でも、待った甲斐はありました。なかなかのボリュームだったんですが、先が気になって一気に読了。面白かった!
これ、企業小説なんでしょうか。それとも恋愛小説かなぁ。おまけにちょっとミステリー要素もあったりして。いろんな要素が入り混じってて読み応えがありました。
香港を舞台に、IT企業に勤める中井が巻き込まれた企業犯罪。油断をすると自分の存在自体を消されてしまうかもしれないという緊迫した日々。そして、恋人やかつての淡い恋のことなどなど・・・。
最初はイマイチ乗り切れずに読んでたんですが、読んでいくとどんどん、どんどん面白くなってきて、途中からは貪るように読みふけってしまいました。ハラハラドキドキの展開で緊張しまくりだったんだけど、そこに恋人とのやりとりが挟まれて、それが良いスパイス(?)になりました。まぁ、小難しい部分もあったんだけど、そこはね、雰囲気でさらりと読んじゃえば何とか大丈夫でした(笑)
本当にこんなことがあるんだろうか?と思う私は、そういう世界に身を置いた人からみれば、ま~緊張感もなく、のほほ~んとした日々を送ってるんでしょうね(笑)でも、それが一番良いなぁ。私には到底無理!なんてことを、読みながらつくづく思いました。いや、怖いよ。裏の裏を読み、その裏をかくように行動する。一瞬たりとも気が抜けない。気を抜いた途端、足元をすくわれる。掬われるだけならまだしも、命だって取られかねない。誰が敵で、誰が味方なのかもわからない。そんな日々は送りたくないもんです、はい。
最後は、まさかの結末に思わず「えーっ!?」と叫びそうになりました。出来れば、こういう結末は避けて欲しかったんだけどなぁ。すごく切ないラストでした。
すごーく面白かったんだけど、私にはこの作品の面白さを上手く伝えられないのがもどかしい。謀略ものが好きな方には特におススメなんだけどなぁ。
それにしても、この著者さん、次作を待っててもいいのかしら~(笑)個人的にはもっともっと読みたいんだけどな。書いてくれないかなぁ・・・。
(2014.10.05 読了)
これ、企業小説なんでしょうか。それとも恋愛小説かなぁ。おまけにちょっとミステリー要素もあったりして。いろんな要素が入り混じってて読み応えがありました。
香港を舞台に、IT企業に勤める中井が巻き込まれた企業犯罪。油断をすると自分の存在自体を消されてしまうかもしれないという緊迫した日々。そして、恋人やかつての淡い恋のことなどなど・・・。
最初はイマイチ乗り切れずに読んでたんですが、読んでいくとどんどん、どんどん面白くなってきて、途中からは貪るように読みふけってしまいました。ハラハラドキドキの展開で緊張しまくりだったんだけど、そこに恋人とのやりとりが挟まれて、それが良いスパイス(?)になりました。まぁ、小難しい部分もあったんだけど、そこはね、雰囲気でさらりと読んじゃえば何とか大丈夫でした(笑)
本当にこんなことがあるんだろうか?と思う私は、そういう世界に身を置いた人からみれば、ま~緊張感もなく、のほほ~んとした日々を送ってるんでしょうね(笑)でも、それが一番良いなぁ。私には到底無理!なんてことを、読みながらつくづく思いました。いや、怖いよ。裏の裏を読み、その裏をかくように行動する。一瞬たりとも気が抜けない。気を抜いた途端、足元をすくわれる。掬われるだけならまだしも、命だって取られかねない。誰が敵で、誰が味方なのかもわからない。そんな日々は送りたくないもんです、はい。
最後は、まさかの結末に思わず「えーっ!?」と叫びそうになりました。出来れば、こういう結末は避けて欲しかったんだけどなぁ。すごく切ないラストでした。
すごーく面白かったんだけど、私にはこの作品の面白さを上手く伝えられないのがもどかしい。謀略ものが好きな方には特におススメなんだけどなぁ。
それにしても、この著者さん、次作を待っててもいいのかしら~(笑)個人的にはもっともっと読みたいんだけどな。書いてくれないかなぁ・・・。
(2014.10.05 読了)
◆2014年10月の読書
年賀状の発売も始まって、今年も残り2ヶ月となってしまいました;;;早いよ!早すぎだよーっ!と叫んでも、喚いても、2ヶ月は2ヶ月!…なんだよねぇ(^-^;
色々、山積しまくりで、ため息しか出ない今日この頃です。。。
と!気を取り直して、10月の読書です。
1.未必のマクベス(早瀬耕)★★★★★
2.四人組がいた。(高村薫)★★★
3.眠りの牢獄(浦賀和宏)★★
4.糸切り 紅雲町珈琲屋こよみ(吉永南央)★★★★
5.かたづの! (中島京子)★★★★★
6.キャロリング(有川浩)★★★★
7.阿蘭陀西鶴(朝井まかて)★★★★★
8.壁と孔雀(小路幸也)★★★★★
2014年10月の読書は8冊。5つ★は4冊。
2014年合計119冊。月平均12冊。
読んだ冊数は少ないものの、★5つが5冊て!さすがに「読書の秋」でした。まぁ、実のところ、読める数が少なかったので、面白いのだけ読んで他は挫折したっていうのもあるんだけどね(^-^;でも、久しぶりに充実した読書ライフを送れたなぁとそんな感じです。
”読書ライフ”はそんな感じでしたが、それ以外では、なかなかハードな1か月でした。
月初めには姪っ子たちの運動会がありました。上の子は小学6年生で小学校最後の運動会でした。当然ながら、応援に力が入っちゃった(笑)それにしても、もう最終学年とはねぇ・・・。何か行事がある度に、そうやってしみじみと感慨にふけってしまうおばちゃんであります(^-^;
台風もやってきました!久々に直撃コースで、あたふたしたんだけど、幸いにも家の方には大きな被害はなくホッとしました。最近の台風は勢力が強いまま接近してくるので怖いですね。
そして。
家族ではなかったんですが、身近な人を不慮の事故で亡くしました。御嶽山のニュースを見ていて、人ってこうやって突然、いなくなるんだと思ってた矢先ではあったんだけど、それがまさか自分にも起こるとは本当に思いもしなかった、というのが正直な気持ちです。最初に知った時には頭が理解するのを拒否したっていうか、意味が分からなかった。茫然自失ってこういうことをいうんだなぁと、そんな妙なことも思ったりもしたのでした。それから、バタバタと対応に追われたり、なんだり・・・。あっという間だったような、すごくすごく長かったような、そんな1か月を過ごしました。
2014年も残り2ヶ月。
”怒涛の1年”の最終章として、なかなかハードな2ヶ月になりそうですが、少しでも心穏やかに過ごせるといいなぁ…と思っています。まぁ、難しいだろうけどね;;;
(2014.11.03)
色々、山積しまくりで、ため息しか出ない今日この頃です。。。
と!気を取り直して、10月の読書です。
1.未必のマクベス(早瀬耕)★★★★★
2.四人組がいた。(高村薫)★★★
3.眠りの牢獄(浦賀和宏)★★
4.糸切り 紅雲町珈琲屋こよみ(吉永南央)★★★★
5.かたづの! (中島京子)★★★★★
6.キャロリング(有川浩)★★★★
7.阿蘭陀西鶴(朝井まかて)★★★★★
8.壁と孔雀(小路幸也)★★★★★
2014年10月の読書は8冊。5つ★は4冊。
2014年合計119冊。月平均12冊。
読んだ冊数は少ないものの、★5つが5冊て!さすがに「読書の秋」でした。まぁ、実のところ、読める数が少なかったので、面白いのだけ読んで他は挫折したっていうのもあるんだけどね(^-^;でも、久しぶりに充実した読書ライフを送れたなぁとそんな感じです。
”読書ライフ”はそんな感じでしたが、それ以外では、なかなかハードな1か月でした。
月初めには姪っ子たちの運動会がありました。上の子は小学6年生で小学校最後の運動会でした。当然ながら、応援に力が入っちゃった(笑)それにしても、もう最終学年とはねぇ・・・。何か行事がある度に、そうやってしみじみと感慨にふけってしまうおばちゃんであります(^-^;
台風もやってきました!久々に直撃コースで、あたふたしたんだけど、幸いにも家の方には大きな被害はなくホッとしました。最近の台風は勢力が強いまま接近してくるので怖いですね。
そして。
家族ではなかったんですが、身近な人を不慮の事故で亡くしました。御嶽山のニュースを見ていて、人ってこうやって突然、いなくなるんだと思ってた矢先ではあったんだけど、それがまさか自分にも起こるとは本当に思いもしなかった、というのが正直な気持ちです。最初に知った時には頭が理解するのを拒否したっていうか、意味が分からなかった。茫然自失ってこういうことをいうんだなぁと、そんな妙なことも思ったりもしたのでした。それから、バタバタと対応に追われたり、なんだり・・・。あっという間だったような、すごくすごく長かったような、そんな1か月を過ごしました。
2014年も残り2ヶ月。
”怒涛の1年”の最終章として、なかなかハードな2ヶ月になりそうですが、少しでも心穏やかに過ごせるといいなぁ…と思っています。まぁ、難しいだろうけどね;;;
(2014.11.03)
ラベル:読書記録