良かった!瀬尾さんらしい優しく温かな物語でした。
結婚を控えた36歳のさくらの前に現れたのは「お兄ちゃん」だと名乗る20代の青年。怪しむさくらを意に介さず、あれこれと口出しをし、婚約者の山田さんとのデートにもついてくる。お兄ちゃんの正体は・・・。
*****
ネタバレあり。ご注意を!
*****
実は、お兄ちゃんって亡くなってて、さくらの結婚に不安を感じて現れた幽霊なんだと思ってました。さくらより年下ってところもポイントで、亡くなった時の姿のままなんだと・・・。だって、普通そう思うよねー!・・・って、誰に同意を求めてるんだか(笑)お兄ちゃんは絶対に幽霊だと思ってたら、ちゃんと現実の人間だったので本当に驚きでしたよ。そうきたかー!でした。でも、その正体が分かったときは思わず涙腺が緩んでしまいました。
さくらが忘れていた辛い過去と関わりのあったお兄ちゃん。そんなお兄ちゃんと関わるうちに、昔の記憶を取り戻していく。忘れた記憶は確かに辛いものだったけど、そんなにスッポリと忘れてしまえるものなんだろうか、とかも思っちゃった。子供ならまだしも、大人だったんだし。なんだか切なくなっちゃったんですよねぇ。まぁ、でもね、忘れてしまわなければ前には進めなかったんだろうし、しょうがなかったのかな。
最後の結婚式はウルウルしつつ温かい気持ちになれました。良かったなぁ。。。
(2014.02 読了)