第37回すばる文学賞受賞作。初読み作家さん。
分かったような、分からなかったような。でも、なんだかじ~んわり沁みるお話でした。
小学校の同級生だった吉住を忘れられない26歳の早季子が出会ったのは、アイドルオタクの宮内。宮内にくっついてアイドル・リリコのイベントに参加したりと、宮内と関わるうちに早季子の気持ちが少しずつ変化していって・・・。
・・・って、このあらすじでいいのかな。たぶん大丈夫・・・かな(笑)
宮内が気になるとはいえ、それまで知らなかった全く興味のないアイドルのイベントについて行っちゃう早季子に兎に角、驚いた。いや、凄い!それも、最前列とかさぁ。ついて行っても「あ、私は後ろから見てます。。。」とか遠慮しちゃいそうなものなのに、しっかり宮内の隣で参加してるのが、本当に凄いと思っちゃいました。私には無理です~。
そして、連れて行っちゃう宮内も凄いなぁと、これまた感心というか、何というか・・・。でも、それを自然に誘えちゃうのが宮内の魅力なのかなぁ。壁がないというかね。早季子も凄いと思ったけど、宮内も凄いよなぁと、そんなことを思いつつ、するする~っと読了。宮内に壁がなかったけど、同じくらいこの作家さんの文章にも壁がなかった(笑)
ゆっくりと距離を縮めていく二人。最後はどうなることかと思ったけど、良い方向に進んでいくようで嬉しかった。
(2014.05.20 読了)