2014年09月17日

不祥事(池井戸潤)

連作短編集。
何も考えずに手にしたんだけど、杏さん主演のTVドラマ原作本でした。読み始めて、「あ、これって!」と気づいた間抜けなワタシ。。。

銀行のベテラン女子社員、花咲舞。仕事は出来るけど、「狂咲(くるいざき)」と渾名されるほどキレると暴走し、行内では問題児扱い。そんな舞が、各支店を廻り臨店指導をしながら事件を解決する。

気づいたら、「舞=杏」としか想像出来なかった;;;でも、結構イメージ通りかなぁ。仕事は出来る。そして、間違ったことには上司にも真っ向から反論し、ガンガン攻めていく。そんな姿に「行け、行けー!」と心の中で声援を送りながら読みました。会社組織の一員として働いていると、我慢しなきゃいけないこと、見て見ぬふりしちゃうこと、疑問に思いながら、理不尽を感じながらも、そういうことは少なくないんですよねー。だから、舞が「そこはオカシイ!」とかスパッと言っちゃう姿にスカッとしました。

ただ、池井戸さんにしては、社会派ドラマではあるもののちょっと軽めなので、物足りなさも感じてしまうかなぁ。まぁ、これはこれで楽しめたのはホントなんだけどね。



(2014.05.15 読了)




新装版 不祥事 (講談社文庫)
講談社
2011-11-15
池井戸 潤

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ラベル:読書 著者(あ)
posted by すずな at 05:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月16日

Burn.(加藤シゲアキ)

ピンクとグレー」「閃光スクランブル」に続く「渋谷サーガ」3部作の最終章となるらしい本作。前2作と同様、芸能界を舞台にした作品でした。


天才子役だったレイジが出会った、ホームレスとドラッグクイーン。彼らと関わるうちにレイジは人間らしい心を取り戻していくが、ある事件をきっかけに、その頃の記憶を失くしてしまう。あの時、何が起こったのか。30歳と10歳のエイジが交互に描かれ、20年前の記憶を徐々に取り戻していくレイジの姿が描かれる。

ホームレスの徳さんやローズさんの人間的な素晴らしさはよく分かったし、レイジが素晴らしい人たちと出会えたのも良かったなぁと思いました。徳さんの最後は壮絶で、10歳の子供が記憶を失くすのも無理はないなぁとも思いました。切なかった。悲しかった。

・・・と、いろんな感情も湧き上がってきて、良かったとは思うんですけどね。思うんですけど、今作は、その良かったに”そこそこ”という言葉がついちゃいます。

なんでしょう。登場人物ひとりひとりに、もうちょっと深みが欲しかったなぁと、そんなことを思っちゃったんですよね。なんだか薄っぺらい、そんな印象を受けました。もう少し、掘り下げて欲しかったというか、ね。物足りなさを感じてしまいました。


とはいえ、この著者さんの作品は結構、好きなので、次作に期待です。もうずっと書いてますが、次は芸能界から離れた作品を読みたいです。



(2014.05.13 読了)







ちょっと辛口になっちゃった。ファンの方々から激しいクレームがきたらどうしよう。ドキドキ。でも!この作品をアイドルではなく作家さんが書いたものとして読んだ正直な感想なので、変える気はないんだけどね・・・。でも、やっぱりどきどきしちゃうなぁ。。。




Burn.‐バーン‐ (単行本)
KADOKAWA/角川書店
加藤 シゲアキ

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ラベル:読書 著者(か)
posted by すずな at 05:39| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月15日

いまはむかし 竹取異聞(安澄加奈)

「竹取物語」をモチーフにしたファンタジー。

図書館で見かけて「これは絶対に好き!」と確信して手に取りました。読み始めてすぐに心の中で喝采を叫び、そのまま一気に読了。面白かった!私の直感も、まだ大丈夫だな~とホッとした1冊でした(笑)

武官となるのを拒んで家出した弥吹、彼を追ってきた幼馴染の朝香、そして旅の途中で二人が出会ったキヨとアキ。4人の少年少女たちが、必死に自分の運命に抗おうと奮闘する姿に胸が熱くなりました。子供たちが頑張るお話は大好きなのもあって、とにかく「がんばれ、負けるな!」と声援を送りながらの読書。それぞれの想いに胸をぎゅーっと掴まれて、とっても切なくなったりもしたり。ドキドキしたり、ハラハラしたり、ウルウルしたりと忙しくも楽しい読書が出来ました。

「竹取物語」を素敵にアレンジしてあって、そこをそうしたか!そうきたか!と、とーーーっても楽しめました。

ただね。楽しめたんだけど、こういうのもアリだとは思うんだけど!ラストがね~;;;最後まで描いてよーっ!と思ったのは私だけでしょうか。今後を想像できるラストだし、読んだ人の想像も膨らむラストだとは思うんだけど・・・。でも、「あれ、これって続き物だったっけ?」と思っちゃったんですよねー。もしかして、続編を書こうと思ってらっしゃるのかしら。だったらいいけど、このラストはちょっともやもやしちゃったのでした。できれば、その後の彼らの姿を読みたいなぁ・・・。



(2014.05.12 読了)




いまはむかし
ポプラ社
安澄加奈

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ラベル:読書 著者(あ)
posted by すずな at 05:39| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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